Omisomaru’s blog

奥様と ネコ様3匹と 東京と

スキヤキ

皆様お疲れ様です。

東京にも雪が積もりました。こんな日は、故郷を思い出します。

私の地元は、山陰地方のとある町です。

毎年冬は雪が降りますが、その雪は湿度が高く、ベシャベシャとした感じです。

 ピカピカの朝、降り積もった真っ白な膨らみに、北海道や東北地方の雪原をイメージしてダイブするのは控えて下さい。タンコブできます。カチカチです。

 夜に人通りや車通りの多い場所に積もった雪は最悪です。車の轍や人の足跡をくっきり残した状態で、朝にはカチカチに凍っています。自転車で走ると普通にパンクします。

 

 タイトルの件、皆様ははじめての「スキヤキ」覚えていますか?

 まだ小学3年生くらいだったでしょうか。近所の幼馴染に矢野君という友達がいました。

今考えると、矢野君のお父さんはいつも家にいました。胸ポケットにはパーラメント(タバコの銘柄)を入れています。100円ライターで火をつけ、美味そうに吸っていました。火をタバコにともす時の真剣な眼差しと、プルプル震えるタバコの先、そんな事を何故か鮮明に覚えています。

 矢野君の家は一戸建て住宅でした。今思うと、お母さんは4人の子供のために必死で働いていたはずで、それが故に家は結構荒れていました。一緒に遊んでいた友達は、埃かダニのアレルギーで身体中に蕁麻疹が出ていました。

 ある日曜日の朝、矢野家の食卓には、昨晩の晩御飯であろうスキヤキがそのまま放置されていました。ホットプレートのような鍋の中には肉や野菜、小皿にはご丁寧に卵(誰かの使用済)まであります。

 私は矢野君に聞きました。「これは何ていう料理?」

「え、スキヤキ知らないの?めちゃくちゃ美味いんだぜ、食ってみる?」

「いいの?食べてみたい」

 これが私の「はじめてのスキヤキ体験」です。甘辛い味付けの野菜や肉、普段なら好んで食べない糸蒟蒻までが美味い、うますぎる。そして溶いた卵につけて食べるという悪魔的発想。これがスキヤキか。なんという美味さ、帰ったら母親に聞いてみよう。スキヤキ知っていますかと。グラタンよりも美味い食べ物が世の中にあったとは・・・

 午後から襲われた激しい腹痛と嘔吐。

 矢野君、君ってやつは 敬具。

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